新潟・新発田

いつもならほぼ始発で移動を開始するところ、前日の家飲みを鑑み、7時前に家を出る予定を立てる。朝起きれるか心配だったが、ドラム缶をぶち叩いたような雷雨に3時に起こされる。目標は越後国一ノ宮の弥彦神社

燕・三条近辺も評価の高いラーメン屋が多く、燕三条系ラーメンなんてWikiページもあるのだが行くすべもない。粛々と参拝に向かうとする。

稲穂が頭を垂れ始めた水田、連なる緑の山々、高くに雲を残す青空、とザ新潟な車窓の景色を望み、弥彦線はまっすぐに弥彦山に向かう。社を模した駅を出て、緩やかな上り坂を10分ほど歩くと、こんもりとした森と立派な大鳥居が見えてくる。

弥彦神社境内は森閑としているものの、暗く閉じていることもない。こういう参拝客をやさしく受け入れる神社には、いつも感慨を強く覚える。

 二の鳥居の先、随神門をくぐると、開けた境内に広い拝殿がある。敷地といい新しく感じたが、どうやら明治の火事の後に場所を変えて再建したらしい。お参りした後、参道の裏手にある摂末社に行くと、七五三のように着飾った親子が写真をとってもらっていた。主神であるおやひこさま(伊夜日子大神)の6人の子供が祭られている神社の摂社などが建てられているのだが、白木造りのちんまい社が森の中に並んでいていい雰囲気。

もう少しのんびりできるとよかったのだけど、帰りの電車が1時間後なので軽く境内を見て帰る。宝物殿にある2メートルもの長さがある志田の大太刀はなかなかのインパクトがあります。 

宿に荷物を預け、遅い昼飯に。新潟市観光には次のサイトを参考にしました。

 

travel.spot-app.jp

 

新潟は駅も街も大きいので移動も手間なのだけど、せっかくなので有名なイタリアンを食べに行く。艦これ4コマでは、イタリア戦艦の歓迎会に三日月が阿賀野妙高と準備していた謎のジャンクフードである。お店の"みかづき"は、街のまんなかにあるバスセンターの2階にあります。街はちょうど「新潟まつり」の最終日もあって、交通規制をして道路にステージを作ったりえらい賑わい。

 

niigata-matsuri.com

 バスセンター1Fのカレーうどんが有名な立ち食いうどんがすさまじい行列だったのに比べると、みかづきはまあすぐ食べられた方かも。イタリアンとはやわらかい焼きそばにトマトソースをかけたもの。量も屋台の焼きそばぐらいで、味もいい按配のジャンクさ。

この後、祭りを見て回ってもよかったのだけど、折角なので新発田に向かう。 

 

白新線阿賀野川を越えて40分ほどに新発田はある。お目当ては日本百名城にあげられている新発田城堀部安兵衛。chusingura 48+1の安兵衛さん好きなんすよね。

駅で居合わせたコミュニティバスに乗り新発田城へ。横に長い石垣の端に建つ櫓は三面のしゃちほこで有名だったりする。当時の遺稿である石垣はきれいに残っていて、正門の横のシケインになっている堀や築山しかない二の丸跡などにも、かつての面影を感じることができる。城から安兵衛生誕の地までの道のりでも、あちこちに町割を表す立て札が立っていて、新発田が城下町として長く続いていたことを知ることができる。

  • 白新線 新発田13:51 14:55 15:47 16:39 17:01 17:44 18:22
  •             →新潟14:30 15:32 16:22 17:22 17:41 18:26 19:06

5時すぎに新潟駅に戻ってきて、これまだ新潟のソウルフードと呼ばれるたれカツ丼を 食べに行く。

とんかつ太郎

 夕食に丼なんてやばすぎぃとせめてヒレカツ丼にする。ちょっと硬めのヒレカツに甘辛いタレが浸してあって、美味しいお米がさらに食の進むというもの。ヒレとロースのハーフ&ハーフとかあるといいのにね。

食事の後は、白山神社へお参り。参道に連なるアーケードは古びているけど新しい店もそこそこあってなんか不思議な感じ。カルチャーに関する案内(講演会や展示会の)が多く張り紙されており、とくに歴史とマンガに関するものが多かった。新潟は(あと山形も)著名なマンガ家を多く輩出していることもあるのだが(高橋留美子とか。NAVERまとめ)、そういった活動が地域に根ざしているようだった。とくに江戸時代の明和の頃に藩の圧政に抵抗した人々を称える明和義人祭というのが8月末にあるということで(→新潟明和騒動)、関連した催しが企画されていた。

 

新潟市内をぶったぎって流れる信濃川に沿って建てられている白山神社は、まさに街のど真ん中にあり、新潟まつりの花火もここの近くで上げられるみたい。狭い境内の参道に屋台が並ぶ。中にはぽっぽ焼きや玉こんにゃく(これは山形だけど)ローカル色のある屋台も。わき道に入ると、ハスが見事に生い茂る池が。なぜか平泉中尊寺に残っていた奥州藤原氏時代のハスの種を蘇らせたものをいただいたのだとか。池を埋め尽くすハスの葉に蜂の巣を思わせる種やらあの多弁な花やらが見え、あっちの世界に来てしまったようではある。

お社は、門(随神門)も拝殿も本当に立派で、さすがの新潟総鎮守。拝殿の裏には、白山の石を祀ってあったり、いろんな他の神社の社があったり、何もないときにまたのんびり訪れたいです。

日も落ち始めてきたので、花火の観客で溢れる信濃川沿いを歩いてホテルに。次の日がなければ見たんだけど。