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シン・ゴジラ雑感

 

怪獣が災害にかわるとき 

シン・ゴジラにおいて、ゴジラは過去作品のように華々しく光線を発射せず、最初ゲロのように口から汚泥を吐き、その後垂れ流すように炎を伴いながら光線を吐く。シン・ゴジラが原子炉のメタファーならこれはメルトダウンを思い起こさせるし、動く自然災害であるなら火砕流と姿が重なる。
米軍機が爆弾を投下するまでは、観客は町の景色を自分の生活の延長上に見ることができた。東横線沿線に住む私はゴジラが武蔵小杉の高層マンションをかいくぐりながら進撃するのを器用やなあと思いながら見ていたし、多摩川防衛ラインをめぐる戦闘は特に印象深かった。米国が介入するまでは、ゴジラという怪獣に対するニッポンの迎撃(とその限界)が描かれていた。カメラの目線も町並みが破壊される様と逃げ惑う人との対比でゴジラを映していた。

「爆弾」が投下された瞬間から、ゴジラは世界レベルの災害(人災であり天災)になり、対ゴジラは日本の手を離れたイシューになった。レイアウトもそれを意識したものになっていたという印象がある(印象論ですみません)。ここで主要な登場人物であった町並みは退場することとなる(町並みが主要な登場人物といえばP2ですね)。観客は自らの住む町から引き裂かれ、ただ顛末を見届けることしかできない。自分の町が破壊されているのに自分が属する集合体(国家)は事態をコントロールする術はない。ガメラウルトラマンのように仮託できる大きな力も存在しない。観客は、そして劇中の登場人物は、かろうじた残された希望であるヤシオリ作戦に賭けるしかできなくなった(その点において観客と登場人物の目線は一致している)。

シン・ゴジラ:感想(約1万5000字:未鑑賞者の閲覧を禁ず) - 六月の開発局

に記載されている「人は誰でもウルトラマンになれる」は慧眼だと思う。しかし、このウルトラマンは人と同じ大きさでしかも一人ではない。宇野常寛は「リトルピープルの時代」でウルトラマン仮面ライダーについて書いた。このウルトラマンもかつてのウルトラマンのようにはリスクなしに害悪をなかったことにはできない。最悪の事態にならないよう対策を打つだけである。なかったことにするには日本全体を代償として差し出すしかなかった。

「わたしは好きにした、君たちも好きにしろ」という博士の遺言ほどには、残された者たちに選択肢があるわけではない。ヤシオリ作戦の怒涛の投入は樋口監督の過去作品と重なるのだが、爽快感はあってもカタルシスはそれほどは感じることができなかった。解決が保留されているからだ。ゴジラも活動は停止したが殲滅には至らなかった。

では、彼らの行動は無駄だったのだろうか? それこそがこの映画が最後に問いかけてくることだと思う。「パトレイバー」で印象に残っている台詞に、「警察の仕事はそのほとんどが負け戦だ」というのがあった(原典にあたっていないので正確ではないと思いますが)。先ほどググったら「サイコパス」でも同様の台詞があったことをゆうきまさみ先生がtwitterで言っていた。「巨災対」の戦いも「また、負け戦だった」。でもそのことは、彼らの献身を貶める理由には全くならない。勝利が得られないからといって、好きにしてはいけないことはない。

 打ち払えないダモクレスの剣の下でどうやって「好きにする」のか。負け戦の中で小さなウルトラマンになれるのか。シン・ゴジラはその演出と舞台装置によって、怪獣映画としてのエンターテイメントを実現しつつ、現実からの延長では想像が難しい問いかけを声高に叫ぶことなく観客に想起させようとしている。

というのはわかる。それが伝わるだけの脚本であり演出だったと思う。だが、メルトダウン以降のゴジラの恐ろしさによって引き裂かれてしまっている観客にとっては、この問いかけもつい目を背けたくなっちゃうかもしれない。もし瑕疵をあげるとしたら、怪獣が災害に移行する過程をもっと繊細に描くべきだったところかもしれない。あるいは、キャッチコピーが言うほどには最後まで「ニッポン対ゴジラ」を貫いてなかったところかもしれない。

でも、その困難さもまた真実なのかもしれない。上記の問いかけは、パニック映画が盛んだった20世紀よりも難しい問いになっていると思う。勝ち馬に乗りたがる人がネットで容易に繋がることができる今の時代においては。だからこそ、庵野監督がこそ投げかけられる問いかけとも言える。EVAで負け戦を続けている庵野監督だからこそ。

 

4/30 デジョンでブルゴーニュワイン

デジョンではブルゴーニュダイレクトさんが主催するワインツアーに参加しました。9時半着のTGVでデジョン入り。代表の篠塚さんがホームで出迎えてくれます。総勢9名で2台に分かれて車で移動、ボーヌまでの間で何度か蔵に寄り、見学と試飲を行います。GW間はツアーはずっと満員で予約申し込みも結構お断りせざるを得なかったとか。

ジュヴレシャンベルタン蔵訪問、試飲

ドメーヌRene Leclercを見学。畑ごとにぶどうを分け、茎以外を砕いてタンクに入れる。その後樽で発酵させる。去年は不作で、樽も1段しか積まれていませんでしたね。その後、ボトルに詰めて再び発酵。1980年のものなど古いボトルは売りには出さないらしい。試飲は3本行いました。2011年、2010年のClos Prieur、2008年の1er Cru "Lavaux St.Jacques"。薄っぺらい若い味だったのが、こくと果実感を増し後味も長く続くのがわかります。

ヴォーヌロマネ蔵訪問、試飲

ドメーヌMichel NOELLAT et Filsを訪問。ここからは試飲のみです。都合7本試飲しました。若いのでも香りがやさしいですね。果実感をより強く感じます。後のものになるにつれ、味が複雑になるのだけど、ボルドーみたく重くならない。味が凝集している。厚みを感じるというか。余韻もよりしっかりと感じます。特級になると確かに味がわからないですね。2008年だと早すぎるという説明でした。味が詰まっているというか土の味がするというか。

試飲の仕方を教えてもらいました。舌の中心だけでなく歯茎の裏やのどの奥など口全体で味わってほしいとのこと。ほっぺたでくちゅくちゅしたり歯茎の裏に通したり。後、ワインを口に含んだまま俯きになって、おちょぼ口状態で息を吸い、空気をワインに含ませる。やってみました。他の味が楽しめるのと、香りをより深く楽しめるのだけど、歯茎や舌の裏がしびれますね、これ。

ロマネコンティ畑観光

丘の方に上って行った先にあります。畑の土が赤い。手入れも行き届いていますね。曇りで少し雨なのが残念。しまった、神の雫みたいに土を食べればよかった。

モンラッシェ畑観光

同乗の方が、モンラッシェ畑ついに来たよ、と喜んでいました。この方、40万のボトルとかを含めて特級や1級を集めて仲間でワインパーティを開いているとか。ロマネコンティと同じく、畑の土が赤いのは偶然という話でした。

ピュリニーモンラッシェ蔵訪問、試飲

ドメーヌJean Chartonで3本試飲しました。後ろへいくとミネラル感がありますね。あくまですっきりしている。主にリンゴっぽいんだけど果実感に奥行きが出てくるというか。

シャセニーモンラッシェ試飲

Restaurant la Chassagneで試飲。ヴォーヌロマネで大人買いしていた二人連れが、ロマネコンティの値段を聞いていました。リストを見せてもらったけど1200ユーロくらい。飲んだ3種は

Philippe Colin Chassagne-Montrachet Les Chaumees 2009

前のと同じ畑で別の人のドメーヌ。前より甘みがある。もっと凝縮した感じ。熟したリンゴみたいな。

Michel Bouzereau Meursault "Les Grands Charrons" 2011

前よりもっとコクと深みがある感じ。コストパフォーマンスいいね、と周りも絶賛。

Vincent Girardin Puligny-Montrachet Les Folatieres 2010

軽い。ちょっと塩っぽい苦味。果実感がよりさわやかな感じ。


ここまでで後は帰路。ボーヌで2組が降り、残り1組と私がデジョンへ。なるたけ美味しいよね、という話で盛り上がっていました。あとうどんもさぬき屋はお勧めとのこと。

デジョンで案内役の方たちとお別れ。どうもありがとうございました。列車までは2時間あるので町の観光に行きます。もともと町で晩御飯にするつもりだったけど、店の開く時間が列車と重なってしまうのでマクドナルドで食事。デジョンはブルゴーニュ公国の首都で、宮殿を始め旧市街に昔の建物が多く残っている。いかにもって感じでいいですね。特に宮殿の先の石畳の通りがいいですね。マイユの本店も発見。マスタード、味が10種類以上ありますね。イチゴとかレモンとか。ただ粒入りは1種のみでした。

リオン駅着は21時ごろ。

4/29 ベルギーからパリへ移動&パリ観光

朝からパリへ移動。ブリュッセル―パリ間はタリスという新幹線が走っています。チケットは、日本で事前にネットで購入していました。SNCFヨーロッパのサイトでは列車検索時に国を指定すると、その国の代理店サイトにリダイレクトするようになっています。で、日本のサイトだとそんなに割引がきかないみたい。一つの解は、国指定でFRANCEとすること。そうすると本来の割引が適用されて安く購入できます。ただ、1、2回購入すると、それ以降クレジットでの支払ができなくなる。ネットでも同様の現象が報告されていますし私もだめでした。結局最近のTGVのチケットは現地で購入しています。

ともあれ、ブリュッセル南駅に移動し、

  • 07:37 Brussel Midi
  • 08:59 Paris Nord

のタリスに乗ります。列車が到着してから嬉しげにホームの端に行って写真を撮ってから乗り込むと誰もいない。と駅員がやってきて、この車両は切り離すから向こうの車両に乗って、と言われる。ホームを移動していると結構ぎりぎりの乗車に。月曜の朝ということもあってほぼ満員でした。

さて、パリ北駅に到着し早々にタクシー乗り場へ向かう。降りて右側の出口にタクシー乗り場があります。ブリュッセル南駅と同様、パリ北駅もスリが横行しているので、こそこそ作戦です。ホテルの名前を告げ予約サイトから印刷した紙をタクシーの運ちゃんに見せると、なんか住所が2つ書いているだけどと指摘される。うーん、よくわからん。ちょっと俺も携帯で検索してみるわ、と運ちゃんが携帯をいじりだす。やー、便利な世の中になったものです。ホテルは凱旋門のすぐ横。まさにパリの中心。しかし、いまどき自動ロックじゃない部屋とかどうなんだ。ともあれ無事に到着。

荷物を置いて、パリ観光に向います。とにかく歩いて行けるところまで行きます。シャンゼリゼ通りは緩やかな下りで途中から両脇に公園が広がっている。公園がとても綺麗なのにちょっと感動。海外でこの手の公園が綺麗だった試しがないもので。花があちこちに丁寧に植えられていて、花の都という言葉が頭をよぎります。

コンコルド広場からマドリード通りを上がり、オペラ座へ。入り口入ってすぐの階段の壮麗さは目がくらむほどで、階段を上ってはしゃがんだり上を向いたり角度を変えて写真を撮ってもどこもさまになる。バルコニー席が2つだけ開放されていてそこから舞台を覗くことができます。意外に小さい。ちょうど舞台照明と演出のチェックをしていました。ガイドツアーだと客席まで降りられるそうですね。今回は時間がなかったのだけど。

今度はオペラ通りを下り、ラーメンを食べに行きます。ちょっと前にパリでラーメンがブームという記事を見たことがあったので。NAVERまとめがありました。Rue de Petit Champsが日本料理屋が並んでいて、とくにラーメン屋が増えているそう。その中で、なりたけに行ってみました。調理担当がフランスの方で他はみんな日本人でした。なぜかお互いに日本人と気づかず最初英語で会話をする、というお約束もしつつ、しょうゆ味玉を頼みます。日本で食べるラーメンと違いがないですね。出汁をちゃんととっているし。ご飯も日本で食べるのと同じでちゃんとやわらかいし。ラーメン10ユーロだったけな。

次は中央郵便局へ。ビールも買って、これからワインも買うだろうし、一部の荷物の郵送も考えないといけないとコリッシモについて見に行ったのです。オレンジのInternationalの箱を買うんだろうな。緑の箱もあるけど。Lサイズの箱はB4相当で高さが10センチくらい。重量5Kg上限で39.85ユーロ。こんなものなのか?思ったより高い。XLサイズは一回り大きい。A4相当で15センチくらいかな。7Kgで46.75ユーロ。1Bというのは、ワインボトル用で2Kg上限で34.10ユーロ。買うのはちょっと考えよう。

その後はいよいよシテ島へ。Forum des Hallesは若者が多く、ちょっと怖い感じの人も多い。サン・ジャック塔のすぐ下は公園になっていてカップルや老人がたむろしている。ここの公園も汚れてなかったなあ。橋は見渡しもよくて特に危ない人がいる感じでもなかったけど、ノートルダム大聖堂の裏はちょっといやな感じですね。声かけてきたり、あからさまにこっちに近づいて来たり。まあさくっと通り過ぎれば大丈夫です。

ノートルダム大聖堂ゴシック建築で有名。ディテールでいうとスペインとかのがなんかすごい感があるけど、パリのノートルダムは全体に優美な印象。天蓋の曲線とか柱の横と縦の比率とか、そういった幾何学的な構成に神の御業の具現化を見出すのがゴシックの神髄だというのは昔本で読みかじった理解なので、帰国したら本を読み返すことにする。併設の特別公開では神具をいくつか見ることができます。特に、過去の聖人の骨を十字架とか聖櫃とかに外から見えるような形で納めているものがいくつかあって、マジキチの所業だわと慄いていました。

しかし、最近はみんな平気で写真撮るなあ。数年前は少なくともフラッシュをたく人はいなかったのに。とはいえ1世紀前の人が祈りを捧げるのと同じ眼差しでカメラを向けているのだとも考えられなくもない。神は細部に宿るというけど、そういう眼差しの奥にある襞を何十回ものデータ保存で自分のものとして取り込もうとしているんだなあ、というところからサイバーパンク的な空想を脳内に展開しておりました。

ノートルダムを出てまた橋を渡り、マレ地区へ。18世紀以前の建物が多く残っているとのことですが、みんな綺麗に保存されてるなあ。通り全体も落ち着いていてゆっくり散策するにはいいですね。そろそろ体力も尽きてきたのでヴォージュ広場を回ってから地下鉄でホテルに戻ります。

ホテルではスタッフに晩御飯の予約をお願いする。トリップアドバイザーで気になっていたところをiPhoneで開いて渡しては電話してもらう。便利になったなあ。しかし月曜日は多くのレストランが休みで、6回くらい電話をかけてもらう羽目に。結局行ったのはLe Cheninというところ。なぜかヒレステーキを注文。フランスで食べる必要もないような。。前菜に出てきた生フォアグラのおいしさに感動。舌の上で溶けるよう、とか、塩味のするバターのよう、とか、なるほど、と他レストランでのレビューを思い出しながら食べていました。メインのステーキはまあ普通に美味しいですが、それよりもワインが美味しくてがぶがぶ飲んでました。会計は82ユーロ。ま、ベルギーでは粗食だったしいいよね。いい感じに酔っ払って、部屋に戻るや即落ち。

4/28 ウェストフレテレンへ

この日のミッションは、ウェストフレテレンの生を飲むこと。修道院併設のカフェIn de Vredeは10:00オープン。ただし金曜日は定休です。

ウェストフレテレンの最寄り駅Poperingeへの列車は南駅から1時間1本出ています。今回乗ったのは

  • 7:36 Brussel Zuid
    • IC 2329 Poperinge
  • 9:29 PoperingeZuid

この日は初日以来の晴天。Poperinge駅の裏に出ると町の中心までのびるイーペル通りに出ます。サイクリングが盛んなのか、なんかシーズンなのか、それぞれの通りには一定間隔で、通りの名を記した垂れ幕が出ていました。
街の真ん中の広場に出ると、ぼちぼち人がいます。観光客もちらほら。ツーリストインフォメーションで、レンタルサイクルはどこで借りられるのか聞きます。ここで地図ももらいました。Berfortというホテルがレンタルサイクルをやっているとのこと。ツーリストインフォメーションから広場の方を向いて右奥にあります。ホテルでは、パスポートのコピーを見せます。連絡先(その夜泊まるホテル)も必要。ホテルに向かって右側の通りからホテル裏のガレージで自転車を借ります。私はかご付の自転車を貸してもらえました。ウェストフレテレン行くならビール買って帰るんでしょ、と主人が気をきかせてくれました。

ガレージのある通りVeurnestraatをそのままひたすら北上します。地図にしたがってKoekuitstraatを左折。本当はこの通りをずっと進んでから、Vissewalstraatで右折すればたどり着けるはずです。私、フレテレン見えないなあ、と思って戻っちゃったんですよね。Google Mapの地図では、In de VredeVeurnestraatの通り沿いにあって、Abbeyはその少し先を右折したところに書いている。それはまったくの嘘です。結局、Zwijnlandというところで左折して、後はAbdijの方向を示す標識に従ってなんとかたどり着きました。

In de VredeはDonkerstraat沿いにあります。そこまでは砂利道なのに、修道院の前だけ綺麗に舗装されている。広い駐車場は結構な数の車が停まっていました。自転車は私のほかに一台あったかな。

建物に入ると、団体さんがたくさん。入り口横の売店に列が。なんだかよくわからないので売店に並ぶ。疲れとたどり着いた安心感からか思考力が低下していて、思いつくままに6本入りの箱と小グラス4つ入り箱とチーズを買ってしまう。ぱっと見る限り単品ではビールもグラスも売っていないです。みんなビール6本入りの箱を2〜3箱買っているし。ちなみに宿に帰ってから箱を開けたらみんなフレテレン12でした。12は持っとるちゅーねん。

In de Vredeではフレテレン6と12の生を飲みました。あとは昼食にトーストのサンドイッチ。まあ、想像した通りの味かな。でもチーズが美味しいです。生でもフレテレンらしいこくの強さは感じられます。醤油味はしないですよ。一通り食べ終わったのが13時半ごろ。当初はブリュージュに寄って、Zot生を飲んでビアカフェ行く積りだったんですが、荷物が増えてしまったのでブリュッセルに帰ることにしました。

ホップ畑があるという通りを下っていきます。うーん、とくにそれっぽいのはないなあ。しかし天気がよくて本当によかった。これ雨だったり、歩きだったら詰んでいたな。町に戻るとベルギー国立ホップ博物館へ行きます。常設展示はホップ栽培などの説明、特別展示はトラピストの説明。ホップは10月ごろに収穫するもので、この季節はまだ何もないみたいです。ただ、大きくなったときの蔓を支える支柱が並んでいる畑は確かにありました。あれがホップ畑だったのか。

ブリュッセル到着後はまずBier Templeへ。5年前と比べて床面積が倍になった気が。謎Tシャツやポロシャツがいいなあ。しかし着るのがビアフェスのときくらいしかないような。ビールもちょくちょくマイナーなのがありますね。ファントムの他のバリエーションとかレイナート・アンバーとか、ヒューガルデンシトロンとか。Hopduvelで見かけたマイナービールが大瓶しかなかったのが残念。

結局何も買わずムール貝で有名なLeonへ。フランスにもチェーン展開していますが本店はここのはず。ビールのLeonはこの店のために作ったもの。ムール貝入りのクリームスパゲティとビールのLeonを頼みます。瓶だと独特のさわやかさが魅力のLeonですが、生だととにかく軽い。ただ、ムール貝とか魚介系とかには合う味なのかも。美味しかったです。スパゲティもソースにこくがあって、最後まで飽きない。

そして、デリリウムカフェへ。7時過ぎだったのだけど、席はほぼ埋まっている。メニューを見るが、うーん、前のときはビンテージとかプレミアなものとか色々載っていた気がするのだけど、今回見たメニューでは概ね普通のばっかだなぁ。確かに見たことないのもちらちらあるし、満月の夜にだけ醸造する、というマニアックなビールもある。けれど、海外のビールもたくさんリストに載せていてなんかずっこい。ここでは、わざわざGREAT BEERと褒めたたえているGrognardeという銘柄をいただくことに。ホップ感をしっかり感じるけど、XXBitterのように苦み先行でもGutenbergのようにラガーっぽい雑味もなく澄み切った味わい。余韻も長く感じることができる。バランスのいいビールでした。

次の朝はパリへ移動のため、ホテルに戻り荷造り。

4/27 サンフーヤン醸造所に行く

この日のミッションはサンフーヤン醸造所で個人ツアーに参加すること。St-Feuillienは土曜日14:00から個人ツアーあり(1時間30分)

ブリュッセルからサンフーヤンのあるLe Roueulxまでは1時間ほど。朝はブリュッセルを歩き回ることにしました。
人ごみが多くスリも横行するグランパレス界隈はこれまで避けていたもので。グランパレスと南駅の中央ぐらいを東側に上っていくと旧市街の雰囲気が色濃く残っていて楽しいです。教会も多くありますし。

ブリュッセルからLe Roueulxへの時刻表はこんな感じ。

  • 09:54 Brussel-Zuid
    • IR 3730 Saint-Ghislain10:20
  • 10:40 Soignies
    • Bus 134 Jolimont Hopital
  • 10:58 Le Roueulx Central

Soigniesって読みかたはスワイニかな。駅正面から出てすぐ左にバス停があります。134番。時刻表通り20分待ちで来てくれました。運賃は2.9ユーロ。まずはSoigniesの町中をぐるっとまわって、それから郊外の開けた通りや路駐で溢れる小さな町中を走ります。少し大きな町に入るとLe Roueulx。バス停にはCentralとしか書いていないです。TECのバスは中に次の停留所を表示する電光掲示板があるので助かります。

さて、バスを降りてから戻りのバス停を探します。直角三角形のロータリーの斜辺の側に戻りSoignies行きのバス停があります。街は結構大きいですね。Google mapによると醸造所は町の中心にあると検索結果が出て、地図に直接書かれている目印では外れにあることになっている。よくわからないんだけど、バス停からは町の中心の方にBrasserie St-Feuillienと大きな看板が見える。時間もあるので町外れの方に先に行ってみることにしました。20分ほど
歩くと、なんか古びた建物がある。保養所のようなものでした。ただ、その建物のあたりはランビックのような饐えた匂いがするんですよね。真相はなんだかわからないけどまあいいや。

街の中心はそれなりに開けているのだけど、すこし外れるとすぐに寂しくなる。Le Roueulx城に行ってみたのですが、門が閉ざされていて入れる気がしない。城自体は綺麗なまま維持されているのでできれば見てみたかったのですがね。
お腹もすいたのだけど、町で一番大きそうなラストランは夕方からしか今日は開けないと言っているので、仕方なく小さなカフェに入る。メニューを開くもののフランス語は相変わらずわからん。ちょっとは準備しておけばよかったか。一番上のやつとグリムブルゲンの生を頼む。やってきたのはチーズをサイコロ状に切っただけのものでした。ただ、グリムブルゲンの生はかなり美味しかったです。瓶だとボディのあるゴールデンエールですが、生だとちょうどいい感じ。音楽を聴きながらのんびりしていました。

1時になったのでカフェを出て、醸造所へ。誰もいないですよ…そのまま奥に入っていくと空瓶が積まれているのを見つける。サルマザール、メトセラ…、わかる、わかるぞぅ、とラピュタを動かすムスカさんのように小躍りしながら空瓶の写真を撮っていました。そのうち写真も撮り飽きて奥を覗くと、ガラス戸の向こうのカウンターで準備をしているらしいおじさんの姿を発見し、戸を開く。個人ツアーは2時からちゃんとある、という話なので、そこで待たせてもらうことに。ツアーの前にSt-Feuillienの生を飲ませてもらいました。日本で飲むより鉄の味がしないかな。軽さは同じくらいで、本来の味をより感じる。これを飲むためにベルギーに来たようなもので、またベルビ36房を一つクリアしたなあと感慨にふけっておりました。

やがてフランス人のカップルが来たり、イギリスの家族連れが来たりで、醸造所の入り口の方へ移動。ツアーが始まりました。入り口すぐ横の三階建てのビルで普通に作っているそうで。3階で麦を挽き、2階で水と合わせて
1階で他の材料をいれる。水はこのビルのすぐ下から汲み上げているそうです。1800年代にステファニーさんが醸造を始めて以来ずっとこの場所だとか。他はみんなタンクですね。そこで発酵させ、瓶に詰めてから後もしばらくは醸造所内で寝かせておき瓶内発酵させる。12リットル以上はここでは作っていないそうです。

見学が終わると試飲タイムに。私はさっきSt-Feuillienを飲んだのでグリセットを。残念ながら生はありませんでした。瓶のを飲んだのですが、さすがに状態がいいですね。ヒューガルデンのような小麦の甘さを感じる。
他の人はセゾンの瓶もその場で開けてもらって楽しんでいました。
私はバスの時間が近づいていたので、少し先にお別れすることに。値段は6ユーロでした。

バス停までは5分くらいで着き、Soigniesへ。そこからブリュッセルと反対の方の電車に乗り、モンスへ。鐘楼で有名な町だそうです。ルーベンへ行くという手もあったのですが、今回はより近い方へ。時刻表はこんな感じ。

  • 15:52 Le Roueulx Centre
    • Bus 134 Soignies Hopital Civil
  • 16:10 Soignies Gare
  • 16:21 Soignies
    • IR 3736 Saint-Ghislain
  • 16:39 Mons

モンスの駅から町の中心まではひらすら上っていきます。町は結構開けていて商店街がずっと坂といった感じ。町に大学があるからなのか、若者も多いし店もテナントが多い。三宮みたいだなあとなんとなく思いました。15分ほど歩くと町の中心になるグランパレスに出ます。ブリュッセルのを全体に縮小した感じ。正面にある市庁舎も十分立派です。広場を取り囲むようにカファが林立しています。まずはその裏をさらに上がっていき、鐘楼の方へ。この頃には17:00を過ぎていて、中に入ることはできませんでした。鐘の音は派手だけど深い音色でなかなか圧巻です。また、上から望む旧市街の町並みも趣あるし、半日観光には悪くない町です。

グランパレスに戻り、ビアカフェLa Cervoiseへ。GBGBで名前があがっていたので行ってみました。そこでカルメリートにチャレンジ。半年ほど前カフェヒューガルデンで最初に飲んだカルメリートがもう奇跡のように美味しかった
のですが、やはり現地でもそこには至らない味でした。でもやっぱりレベルの高いビールですね。日本より少しこくがあるかな。あととろみを感じる。料理はここで食べようかと思ったけど、なんか微妙そうなのとブリュッセル
一度は食べないといかんだろうということで、早めに帰ることにしました。

  • 19:21 Mons
    • IR 3718 Leuven
  • 20:17 Bru.-Noord / Brux.-Nord

ただ、この時間ではもうBier Templeも閉まっていたし、レストランも混雑しているし、デリリウムカフェは人で溢ているしで、とっととホテルに帰ってしまいました。晩御飯は非常食のカップラーメン。

4/26 Beerselで3 Fonteinen、GentでHopduvelとDe Dulle Griet

この日のミッションは、3 Fonteinenで料理を食べること。かつてボアセレストで店長にBeerselはお勧めの町にあげられたのでした。マイ時刻表はこんな感じ。ベルギー国鉄の検索結果から切り貼りしてEvernoteで持ち歩いています。

  • 08:25 Brussel Central
    • IR 3130 Kortrijk
  • 08:36 Halle
    • L 6108 Bru.Luxemburg
  • 08:56 Beersel

ブリュッセル中央駅でいきなり列車が6分遅れ。Halleはブリュッセル郊外の小さな町です。ベッドタウンぽい。次の列車はこれまた10分以上の遅れ。沿線は郊外ののどかな景色が続きます。んー、この駅、駅名の看板が塗りつぶされているよ。と、目を凝らしていると"Beersel"と書いているっぽい。ということで一駅乗り越してしまいました。30分ほど待って折り返したので到着は9:45頃。上の時刻表で8:36発で8:56着だからもっと先かなと勘違いしていました。今度から時刻表には着駅の手前の駅も書いておくことにしよう。

天気は朝から小雨で気温もあがってこない。本降りにならなけえればいいなあと思いながらまずはベールセル城へ。開門は1:00というで、まあ遅れて着いてよかったのかも。レンガ造りの3つの塔が池のような堀の中に侘しく立っています。これは廃墟萌えか城萌えには楽しめます。つーか俺得。現在修復中なのが少しだけ残念。ガイドブックでは3つの塔すべてに登れるらしいが、今は1つしか入れませんでした。30分ほど狭いらせん階段と埃っぽい小部屋とを巡ったり、塔を結ぶ回廊から隣の塔を眺めたりしていました。

城を出て今度は、町の中心部へ。駅をはさんで反対側へ出て坂を上っていくと、教会が見えてきます。3 Fonteinenは教会の向かいにあります。開店は12:00と張り紙が。GBGBではブリュワリーのショップは9:00に開店と書いているけど、それっぽいのは見当たらないですよ。つーかホームページ分かりにくいんや。

仕方がないので、町中を散策。といっても、天気予報ではにわかと言っていた小雨は止む様子はなく、ウィンドブレーカーもびたびたに濡れ、あんまり歩き回っている余裕もなくなってきた。Oud Beerselは行くのは無理だな、ということでビアカフェ"Oude Pruim"へ。客は誰もいない。経営している家族がコーヒーを飲みながらしゃべっていました。看板を出しているPalmを注文。軽いランビックで飲みやすい。店内に出ているわけありな肖像の写真を眺めていると、おばあちゃんが話しかけてきた。創業者からの家族の写真とのこと。かつてブリュッセルへの果物の卸をやっていたのだけど、そこで扱ったとても大きな古いプラムが店名の由来だ、とかなんとか。よかったらゲストブックに書いていってくれ、と言ってくれたので一言書いてみました。色んな国の人がきていますねえ。日本人は2組か。ランビックツアーで来た、という人たちもちらほら。GBGBでは料理も美味しいと書いていますね。

12時前に店を出て3 Fonteinenへ。すでに客がちらほら。しばらくすると、ビールツアーっぽい団体も入ってきて、ほぼ満員に。ウェイターが英語のメニューないのでわからなかったら聞いて、と言ってくれた。サーセン、全然メニューわかりません。生は素のランビックとファロとクリークの3種。750mlのビンテージもあります。スターターサイズで生を3種とも飲みました。すばらしく美味しいです。特にファロが好きですね。一般的にファロって甘ったるいという印象があったのですが、このファロは、ランビックの酸っぱさの攻撃的なところがうまくまろやかになっている。料理は、スペアリブの3 Fonteinenクリーク煮込み。これまた美味い。一般的なクリーク煮込みのような甘ったるいところがなくて、深くまろやかな味。いやもう、ベルギー来てよかったなぁとしみじみ感じながら楽しんでいました。

12時半ごろに店を出て、今度はGentへ。

  • 12:45 Beersel
    • L 3482 Halle
  • 13:09 Halle
    • IR 3912 Louvain-La-Neuve-Univ.
  • 13:26 Brussel Zuid
    • IC 1534 Knokke
  • 13:57 Gent-Sint-Pieters

Gentには2つ駅があって、大きいのがSint-Pieters。駅前の駐輪場なんだか不法駐車なんだかわからない自転車の山は健在。街はずれにあるHopduvelを目指します。徒歩20分くらいかなあ。暖かければまだ気持ちいいんだろうけど。Hopduvelはビアカフェもやっているらしいのだけど、住所のところに行っても特に何もありませんでした。んー、やめちゃったのかな。Googleでも最近の記事では出てこないし。Hopduvelは酒屋もやっていてそちらの方が有名かも。確かに品揃えが半端じゃない。棚には見たことのないビールが半分くらいあります。ガレージショップさながらに箱積みされたビールがひらすら奥まで並んでいる。

圧倒された状態のまま街中心へ。狭い通りには車がひしめきあっている。Gentって京都に近いなあと思いながら歩いていました。旧市街には歴史的な建築物が川の周りに立ち並び、一方で駅の周りにはテナントビルが並んでいる。川が街の文化の中心であるところも似ていると思います。ブルージュも似た感じだけど、あっちはもっとのんびりしているなあ。ともあれ、入り組んだ道を雨で冷えた身で歩くのはそれなりにつらくて、旧市街に入っても観光をする気になれなかったのでした。まあ、川下りなどは前回に行ったし。

Gentには有名なビアカフェがたくさんあって、ここだけで一日過ごしたいほどだけど、今回は有名なDe Dulle Grietへ。軽くすませて他のビアカフェに行く手もあるんだろうけど、やはり挑戦しないといかんだろうということでMaxを注文。クワックグラスのさらに丈のあるグラスに並々ビールをつがれます。かつてグラスを盗まれることあったので飲む人は靴を片方店に預けることになっています。靴はかごに入れられ天井からぶらさげられます。カウンター裏側にあるひもを引っ張るとかごが降りてきて、山盛りの靴に新たに靴を押し込んでいきます。帰るときには返してくれます。
さて、ビールは、クワックと同じくこのグラスも下の丸くなったところが大変。一度ビールをこぼして喉から服の下にいれてしまいました。といってそれを回避しようとちびちび飲んでいたら本格的に酔っ払ってきました。もう一店くらい行きたかったのだけど、あきらめて帰ることに。旧市街を反対側に抜けていくと、もう一つの駅があります。旧市街に比較的近いのだけどこっちはさびれているなあ。

ブリュッセルに戻ったのは8時ごろだったかな。胃もたれで優しい味付けのものが食べたくて日本料理屋「侍」へ。こちらも結構ひっきりなしに客が来る。値段は結構な額ですね。付け出しでも1000円近くする。バスク豚のカツ重は35ユーロでした。

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4/25 BrusselでBier Circus

朝に羽田発で名古屋でフィンランド航空に乗り換え。ヘルシンキ空港は初めてです。乗り換えで2時間弱ですが。ターミナルビルがせまく、人であふれかえっています。公式サイトに乗り継ぎ待ち時間にできること、というページがあった。フィンランド航空博物館いいなぁ。また次の機会に。

ブリュッセル空港着は18:00過ぎ。まだ外が明るいのはうれしい。前は飛行機が深夜に着いたので泣きながらホテルまで移動したものなあ。気温は24度と暑い。どういうことよ。空港内にもビアカフェがあるのですね。地下1階まで降りていき、列車でブリュッセル中央駅へ行きます。券売機もあるけどとりあえず普通に窓口で切符を購入。

さくっと中央駅に到着したが土地勘はかなりうすれているので徒歩でホテルまで行くのはあきらめてタクシーで。ホテル・メトロポールは、創業1885年という格式あるホテル。受付からしていかにもな感じ。

荷物を置いて早速ビアカフェへ。目当てはビア・サーカス。場所は地下鉄のPark駅上がったところです。ブリュッセル中央駅から歩くときは、St. Michel大聖堂が目印。rue de l'Enseignementの最初の角を右に曲がったところすぐです。最初は見過ごして、道を戻っていくときに見つけました。

飲んだのは次の2つ。

  • Oerbeer Special Reserva

品書きには、"aged in oak barril. Refermented in the bottle."とある。Oerbeerというとレッドビールと強いブラウンビールの間みたいな重厚な味なんですが、これはもっと軽くてすっぱい。ランビックみたいな味です。でもそれだけじゃなくブラウンビールのようなボディも少し残っている。かなり美味しいです。

  • Bosprotter

品書きには"Tripel gold color. Fruity, citrus aroma, long bitterness. Hoppy aftertaste." 一度家飲みで飲んだことあるのかなあ。ラベルに見覚えがあるようなないような。色々な味が楽しめるビールです。少しホッピーなゴールデンエールなんだけど、少しはちみつっぽい味とレモンぽい味がある。最初の味が消え去ると、ホップの香りと苦みが残ってくる。これは鮮度が決めてなビールかも。

料理は、魚のワーテルゾーイ。鮭と白身魚2種のクリーム煮なんですが、ランビックとミックスベジタブルが入っていて、それが酸っぱいやら苦いやらでなんとも食べにくい。あれだ、ランビックをだめにしたような味。これだったらボロネーゼスパゲティシメイビール入りの方がよかったかも。

写真はまた帰国したら貼ります。

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