ミクと不気味の谷

あくまで私見ですし別にdisりたいのではないことを断っておきます。
初音ミクMikuMikuDanceって、それぞれ単体なら楽しめると思うのですよ。ただ、二つ一緒だと不気味。例にあげてすみません。
【MMD】ミクが「星間飛行」を踊ってくれましたキラッ☆【ステージ】 ‐ ニコニコ動画:GINZA

VOCALOID単体で見るとチューリングテストに合格しそうなものもある。最近だと「shiningr」はすさまじいと思った。でも、色んなVOCALOIDものを思い返すに、静止画にせよ動画にせよ映像がリアルから程遠いほど安心して見れるような気がする。

一方でMikuMikuDance不気味の谷一歩手前、という位置にあるように感じる。やはり人間の生声に合わせてのダンスの方が、ずっと安心して見られる。ニコマスにも同様のことが言えるのかもしれない。どんなに機械っぽく歌っているとしてもPerfumeim@sの方がVOCALOIDim@sよりもずっと安心して見られるだろう。オリ曲+im@sって想像するにいたたまれなくなりそうである。

何が言いたいかというと、不気味の谷に近いコンテンツを提示するとき何に重畳するか気をつけないといけないのではないかと。不気味の谷に近いもの同士を一緒に提示すると不気味さは3倍増し。異質なものを提示するとき、同時に安心できるものを提示する、というのが実は定石なのではなかろうかと。

逆に言うと、ある人間の模倣がリアルだとしても、それはデフォルメ絵あるいは生声など一緒に提示した信号のおかげで上方修正された後の評価なのかもしれない。各々が十分な完成度なら後は重ね合わせればいい、とはならない。リアルな実体を作るにあたり、信号(あるいは感覚)のリアリティの同期というBig Problemが最後に待ち構えている。