「商人と錬金術師の門」

いや、オチは途中で読めるんです。ただ、話のまとめ方がうまいなぁと。過去と現在が交錯して、リアルを規定する時間がどこにあるのかわからなくなる感じは、テッド・チャンらしい。最後、語り手であるアッバス自身が"教主さま"にとっての"歳月の門"になっているんですよね。このラストと前半の「千夜一夜物語」がこの話をファンタジーでなく科学の話にしている。それがキモかな。