http://www.tvblog.jp/event/archives/2006/03/

行って来ました。140人ほどの参加者でその半数が今回初めてとのこと。感想はまた後日につけたいと思います。プレゼン資料も後日公開されるとのことなので、そちらも参考にしてください。以下はメモ。

注:以下は私が見聞きしたことを勝手に書き留めたものです


メタキャスト 井上氏

メタデータx全部録りでTV2.0

テレビブログの各プログラムのタイトル横に
Playのボタン。押すとプレイヤーが立ち上がる。
家庭内LANのSonyVAIO、XVideoStation(XVブラウザ、XVプレイヤ−)と連動
LANを通じてVAIOに格納されているビデオが他のPCから見られる
VAIOは同時接続3台

2/27にVAIOファームアップデート→Webリンク再生機能
TVTLファイルに連動してビデオ再生
TVTL: XMLファイル形式
stationID=ファイル名
topicStartDataTime
topicEndDataTime
神田さんコメン:関西などエリアも入れて欲しいよね。

TVBlogのサービス(これまでのおさらい)
TV番組のメタデータを公開
タイトル、放送日、時間
番組の内容をメモ取りしたもの

神田さん:メモの著作物は?
井上さん:書いた人にある

番ログの内容をXML化したTBFファイルを配布
PCで録画した動画ファイルを連動して再生することができる。プレイヤー無料配布。
エンコードしてiPodに書き込む

神田さん:検索ができるといいと思う
井上さん:シーンのあるページは見つけられるけど、そこだけを取り出すというのはない

今後立ち上がってきそうな?サービス
2ちゃんねるテレビ実況スレTVTL変換君
スレッドの1個1個の書き込みにTVTLを関連付ける
キタ━(゚∀゚)━!!を抽出するフィルタエンジン、特定キーワードに反応するアラートサービスなど

*Xビデオステーションオーナー専用掲示板、チャット、ブログ
簡単にコメントつけられる機能
特定のシーンに他のプログラムに手渡せるようになれば、
そこからコメントを入力してTVTL変換してサーバにあげて。

*TVTL地方対応 変換サービス
時刻、チャネルなどを地方ごとに変換

神田さん:某局はメタデータに平成x年なんて入力していた。海外の人には何だかわからない

個人向けTVTL作成代行サービス
複数の番組から、個々人向けにカスタマイズされたTVTLを作成
リコメンドするエージェント

放送局が考える視聴順を侵害することに。編成権の行方はいかに

これからHDDはどんどん大容量化していくし、
1セグがすべてに搭載されてきたり、、、

今のところTVTLは、複数のチャぷターを入れられない仕様になっている。
番組順を組み合わせることはできない。

MetaCastが考えるCGM (Consumer Generate Metadata)について
: 第1回と同じ内容

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テレコムスタッフ 山本氏

番組制作の現場にいる
NHK3月26日 BS2 7:30から2時間
これであなたもブログ通」という番組を制作


去年あたりからブログについてNHKに提案。

ブログを知らない人にも見てもらいたい
ハウツー、マナーなど
面白ブログ投稿を自薦他薦で投稿してもらう。最終的に1番を決めてしまう。
1107通の投稿。全てを見て審査。

ブログって比べるようなものじゃない。ツールにすぎない。
日常をつづるものに優劣つけるのはどうなのか、など話をした。
スタジオ審査員らが自分の好みで選ぶ。

橋本さん、神田さん、ネタフルの小暮さんらと一緒に、テレビに載せるための30作を選んだ。
神田さん:ブログってマニアックな方が面白いと感じた
お年寄りからの応募も結構あった。

現場で不思議なのは、書籍ではないので、本当なのかフィクションなのかわからない
というところ。制作サイドではいろいろ微妙な問題があった。
ブログをテレビで紹介するのは、初めてなので、どこまで確認して
どこまでテレビにあげるのか、責任などいろいろ面白かったけど難しかった。

神田さん:
NHKサイトでも見られるようにするとか
1107通全部リストを出すとか

ブログをしている人にとってどうなのか、いろいろ不安がある。

神田さん:
テレビ制作をしていてブログやネットで制作環境が変わったりしているか?

山本さん:
何が新しいか何が受けるか、現場が姑息なところで動いている
実はその新しいもの受けるものは、ネット上にほとんどある
ネタもネットからいただいているところもすごくある
ありとあらゆる視聴者が望んでいる狭いところは崩壊している。
製作会社としては原点に戻っているように感じる。

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プラットイーズ 江口氏

メタデータを中心としたデジタル放送専門のコンサルティング
放送局、民放ローカル、BS,CS、キャリア、家電メーカがクライアント

キャリアは制作から。民放局でいくつか番組持ったり。

会社立ち上げから5年目。

NIKKEI IT+PLUSにコラム

TVは変革を迫られていると思う。
20年近く仕事をしているけど、変わり始めたと思うのはここ1年
ホリエモンショック以降顕著

放送側と、ユーザ側、まだ距離間はあるが、大分近づいてきているように感じる

放送と通信は綱引き状態、問題を抱えつつ、動きがあるだろう。

編成権が話の根底だろう。
編成権とは何か。なぜ、視聴順を変えるとまずいか。
どうやって折り合いをつけるか。
なんでもやるとテレビ局も困る。中間解を見つけるのが最近の動き。

メタデータについてのビジネス。
放送局から預かって、加工したり配信したりというビジネス。
メタキャストのやっているような、
すべてメタデータを作ったビジネス。
勝手メタデータと放送局は呼んでいる。

そうじゃないのを放送局は言う公式メタデータ

勝手メタデータがいろんな流通しはじめている
放送局のビジネスにどういう影響を与えるか
放送局のメタデータを預かってそれをどう流通させるかがビジネスになっている。
100局ぐらいのメタデータがある。
1年ぐらいまえから初めて、やっとここだけで収支がとれるようになった。

日本初のアウトソーシングセンター

ワンセグ放送は?
試験電波でやっている
綺麗に見えるけど、環境が悪いとつらい。問題はある。
ただ、ウォークマンが音楽を聴くスタイルを変えたように、ワンセグ
テレビを出先で見るという習慣を作るだろう。
そこで民放送がビジネスで刈り取りができるか、はまた別の話。
その間隙をついてきているのが例えばモバイルGyaO
放送ではない、限りなく放送に近いモバイルサービスはあちこちで起こっている。

今年、ワンセグが始まって、最終的な舵取りをどこがやっていくのか興味ふかい。

視聴率は取れるのか?
基本的にとれない。
もったいない。
とってない。とろうとしていない。やる気があればなんとでもできる。

端末の数は?
30万台以上、AUの端末が20万台、ドコモが半分ぐらい
100万台ぐらいはすぐ行くだろう。

テレビ全体の台数からすればゴミみたいなもの。
カメラ付きのように当たり前になれば真面目にビジネスをするようになるかも。
今はあまり真面目ではないっぽい。

それだけメディアとして強い歴史もある。なかなかすぐに新しい領域
に行きにくい。
テレビ局は社員も少ないし給料も高い、いらんことをする必要もない。
世の中的にそれでもまずいので、やり始めている。
カラー放送、ステレオ、デジタル放送、ずっとビジネスモデルは変わっていない
最近のHDD、携帯、メタデータ、などビジネスに根幹に関わるところなので
どうするかが問題になる。

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神田さんと橋本さんのプレゼン対決


先月は映像に関連する注目サービスで
今度は概念ベース、テレビの未来予想図対決

神田氏のプレゼン

テレビ1.0の問題
ゴールデンタイプ、プライムタイム主義が少しずつ変わっている。
生放送だけの視聴率。
視聴率をもっと知りたい。コンバーションレートが良く分からない。

パレートの法則:8割が2割を支える
ブログがメインストリームと対等なページビューを稼いでいる
ブログはメインストリームになりつつある
何が違うのか。広告の位置づけも変わる。

Goldman saxの報告
尻尾ばかり注目されているけど
ブレイキングニュースもある。
既存メディアは検閲など信憑性を確認するのにいろいろ時間がかかる
ブログはうわさレベルも扱える。
ブレイキングニュースを扱える点で、ベンチャービジネスとしてはまだまだチャンスがあるだろう

コマーシャル2.0:眠眠打破

ケータイで撮影したビデオを無編集で投稿してもらう。
眠気を防ぐドリンクのCMジングルを最後に入れる。
MTVにランキング1位のCMが流れる
計算しつくしたものよりも面白い

リモコンを使ってやるのがナンセンス
チャンネルが気に入らない、とかいうときしか使わない。
そこで商品購入など気に入ったことをさせるのは逆。

podsafe music
ブログに自由に入れていい。ただしクレジットを入れる。
アーティスト側に、poscastで流れた情報が返ってくる。

last.fm
SNS的な放送局
著作権を払いながらカスタマイズした放送をしてくれる。
お気に入りの番組を入れる。
似たアーティスト
好きな人、曲のリスト、
アーティストにタグ
リコメンド放送局を作れる。

Internet Archiveがビデオのアーカイブも管理

PBS.org
番組ごとのサイトなど、力を入れている。
参加型放送局の可能性も

NEWS MAP
news.googleAPIを使って、重要なニュースを大きな文字で表す。
スカパーの多チャンネルの中の番組表の表示をこんな風にやってくれるといいな。

PressDisplay
世界中の新聞各紙が全部まとめて読めちゃう

Yahoo TVランキング
世帯視聴率を出している

TVガイド.com
TVに関するデータベースサイトになっている。

JackTracker
Google mapで24のジャックバウワーがどこを動いたかの軌跡を見せる。

InternetMovie..
映画、監督などすべて集約した感じのデータベース
週末の映画館の入場者数もわかったり。

YouTube
iTMS

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テレビ2.0未来予想図 橋本氏

FireAnt
ビデオキャスティングの受信ソフトウェア
ブログでビデオをアップする人
個人放送局。
チャンネルとして登録するとブログビデオを自動録画
RSSを登録する。

ブログ単位、チャンネル単位、で人気情報がとれる
世界中の中でどこで放送している人がいるか場所を表示。

ビューワー
なんでも好きなものを、見たいものを見れる環境ができつつある。
そのとき人は何をみるのか。

テレビの見方と見られ方。
テレビの見方:どんなものに人は燃えるか
メタ、ネタ、ベタ、オタ
メタ:ブログとマスメディアの座標軸

最近ネタとして熱いものはみんなCGM,コミュニケーション

10万ブログからmpegファイルを探して見た。
360件あった
10何件を占めていたのは自分が上から滑っているのをただ映しているビデオ

コミュニティがコンテクストを生む例:
(ただし橋本さんが又聞きした話なので信憑性はわからない)
バカの壁
養老先生がなかなか書かない。普通に書いても小難しい話になってしまう。
口述筆記で書かれた。
出版社の若い知的な女性編集者を2人つけた。養老先生を缶詰にし聞き手になった。
養老先生はどんどんしゃべる。しかも相手が女性なのでわかりやすくしゃべる。

コミュニティで作られた作品では、コミュニティがコンテクストを作る。それがコンテンツになる。

テレビの見られ方
番組放映情報が太っていくように感じる
コメント、トラックバック、他の人の口コミなど。
三層に分けられる。

スタンフォードの説得力技術研究所のPI理論

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パネルディスカッション

神田氏:
番組ごとのブログ率、トラックバック率などがわかると
番組の評価もまた変わってくるのではないか。
民放送の感覚も変わるか。
江口氏:
そういう構造じゃない。あくまでマスを対象をしている
テレビ局だけの問題ではない
広告主、消費者、
視聴率がすべて。それ自身はどうでもよくて、GRPが問題。流通の基準になっている。

自分の担当している商品について何GRPうちました。それで仕事が完結している
保身でしかない。
宣伝、広告出している人、買う人、
これからどこまで変わるか、それがポイント。

神田氏:
NHKは広告がない。番組作りの目標は何?

山本氏:
しばらく前までは視聴率も関係なかった。作品性を重視。
NHKの中での評判で次作れるかどうか決まっていた。
最近は視聴率を気にしている。

神田氏:
ブログで書いている人が増えてくると、また評価を気にしたりするかも

山本氏:
作る側が自分で検索して評判を気にする。

神田氏:
テレビのデータマンはネットをしていないことはない
テレビ保守的、ネット革新的、この間の歩み寄りはあるか。
解決方法は?

橋本氏:
対立する必要はないんじゃないか。
メタ視聴、ながら族。
視聴時間のパイを奪い合うというのではない。

数十時間を1時間で簡単に見る技術も開発されるんじゃないか。
1秒間30枚から一こま抜く。CMをもう一本入れられる。
デジタルとはそういうこと
デジタルによって、圧縮して、時間を作ることもできるのではないか。
テクノロジーが対立する構造を解消するのではないか。

井上氏:
ブログなどで、日常の行動がネットで見えるようになった。
今まで測れなかったものが測れるようになるだろう。
信頼するに足るぐらいわかるようになるだろう。
GRPに視聴者の生活上の行動のメカニズムがわかってきたら、
マーケッティングも変わるし、それが問われている。
今は楽しく見る、というのを追求しているけど、
視聴の質を公開することそのものが楽しい、という
花がもっと増えて視聴の質が変わるようになりたい。

神田氏:
テレビ笑いを統計化するとかしてほしい
TiVo
サムアップボタン:rating
いらない局は、番組表から消してしまう。

近未来のテレビ視聴はどう変わってくるか

江口氏:
そんなに変わらないだろう
見たいものを見るというのは変わらないかもしれない
問題は見たいという気持ちはどこから発生するか
テレビは見たい気持ちを思い込ませる技術。編成とはそういうこと。
朝になんとか、などなどこういう視聴がいい、と思い込まされている。

VoDはダメ。
ツタヤに入って初めてそこで思う。テレビはそれを起こすパワーがあった。
しかしVoDのようにタイトルだけ並んでいても見たい気持ちは起こらない。
メタデータで起こさせることができるのなら、ありだと思う。
それができないならほとんど変わらない。

山本氏:
見たくさせるというのは、確かにそう。
番組宣伝は何度も流していて見たくさせる。
ネットと関わる番組などを作っていて、編成っていつまで続くのか
という疑問を現場として感じる。
個人のモチベーションが多様になってきていると、編成とかではなくて
誰かが見たいと思っているものをきわめて作るというような細分化した
制作へいつかは変わってくるのではないか。いつになるかわからないが。