鳥羽水族館、伊雑宮、専修寺

午前中雨の予報だったため、屋内で過ごせる観光を考えていたので、いざ実際に雨が降らなかったのにあまり色々観光できなかった一日でした。鳥羽湾の遊覧船とか賢島とかあったのだけど、分厚い曇天の下ではなんとも魅力的ではなく、鳥羽水族館に行ったのでした。

セイウチやアザラシなどのショーは色々なことをしてくれてまあ面白かったのだけど、鳥羽水族館ならではというと、ダイオウグソクムシなどがいる「へんな生きもの研究所」のコーナー。ちょっといかしたポップと合わせてへんな生きものが色々と見れます。真っ白なウニ、瞳が円らな碧眼のヤドカリ、細い足ばかりのミズグモ、自分の殻の上に他の貝殻や石をくっつける貝などなど。

11時になったので水族館を出て、昼食をとろうとしたのだけど、お目当ての店がすでに予約で一杯というので、駅前のコンビニの弁当と揚げ天を買って車内で済ませたのでした。

上之郷にある伊雑(いざわ)宮は伊勢神宮の内宮の外宮で、伊射波(いさは)神社とともに志摩国一ノ宮とされています。横には御料地の田んぼがあり、伊雑宮に納めるお米を作っています。田植えの行事は香取神宮住吉大社と並び日本三大お田植祭とされており、そのときの田楽は「磯部の御神田」の名で無形の民俗文化財とされています。しかし、なんでこんなところにお伊勢さんの別宮があるんだと思っていたのですが、伊勢神宮を興した倭姫命がこの地まで来て建立さたという話なのですね。その際のエピソードは、日本酒の銘柄にある沢の鶴の酒名の由来にもなっているそうです。

 宿を湯ノ山温泉にとっているので、上之郷から北上します。松坂で乗り換えたのですが、松坂祇園まつりなるものを開催していました。普段はさびれた駅前の商店街に屋台が並んでいて、事前にわかっていたら下車したんだけどね。

JRの津の一駅先にある一身田で下車します。これで"いしんでん"と読むとかカッコいい。近くにある専修寺がわりと有名らしいので寄ってみることにしました。この辺の電車って亀山とか四日市とか位置関係がよくわからなかったのですが、津と亀山と四日市で三角形を作っているのですね。津と四日市近鉄伊勢鉄道が走っており、亀山から津、松坂を通って新宮まで紀勢本線が走っている。四日市から亀山、伊賀を通って奈良のほうまで関西本線が走っている。

専修寺は、浄土真宗の高田派の本山となります。歴史はWikiに書いていますが、親鸞の東国教化の本寺が栃木にあったのが戦国時代に戦火を逃れて三重に移ってきた、とかややこしいわ。ただ、それだけのことはあって、よくわからない位置にありながら境内もかなり広く、寺内町も綺麗に残っている。特に2つある大きなお堂(如来堂、御影堂)はいずれも2017年に国宝に指定されたそうです。他の建築物も軒並み重要文化財に指定されており、戦火や失火で焼失していることが多い神社仏閣にあっては珍しい現存度だと思います。

二つのお堂は中に入ることが出来る上、個人利用に限り撮影OKでした。SNSで公開するのは止めてね、なんていかにも今っぽい。お堂の中も綺麗に整えられていてありがたい。本尊の両横に掛け軸が掲げられているのは、他でも見たことあるな。御脇書というのだそうで。

寺を出て一身田駅に戻ると、列車がまだ来ないはずなのに、駅を出てくる学生がぞろぞろと。調べると伊勢鉄道の駅と構内でつながっていて、丁度列車が来ていたようでした。そんな仕掛けになっていたのか。出来れば早く湯ノ山温泉に行って、御在所山に登れればと思っていたところでした。

湯ノ山温泉は近鉄四日市で乗り換えて30分ほどで着きます。結局着いたのは17時で御在所山に登るロープウェイが丁度終わる時間でした。雨も強くなりはじめたこともあり、湯ノ山温泉の中心部に行くのもあきらめて、予約していた駅近くのホテルに退散したのでした。