「艦これ」鎮守府“氷”祭り in 幕張特設泊地-氷上の観艦式-

 

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すばらしいイベントだったので、少しでも感想を残しておこうと思います。

 

金剛・比叡・榛名・霧島

提督とのケッコンカッコカリ、提督の後に4姉妹が順に登場し、提督と手をとり、並んで滑る様に、確かにケッコンカッコカリ的な心の交流を感じることができ、無良提督の威厳ある立ち振る舞いと合わせて幸せな気分になったのでした。

とはいえ、提督もみだりにケッコンしているわけでなくw、他の艦娘には立場をより明確にしていました。金剛4姉妹は、艦隊の旗艦として、その後の演習も、海域突入も任されていたわけで、鎮守府の中での指揮系統、艦隊行動を描くのにも、必要なシーンだったとも思います。

赤城・加賀・瑞鶴
赤加賀はさすがの一航戦、登場のときのペアの演技も絶対の安心感を持つことができ、キメの背中あわせでもう脳汁でまくりでした。
戦闘では絶対のロングレンジ攻撃で、特に道中で勝利を決定付ける働きでした。弓を引くシーンに合わせて緑の光が飛び交い、氷の上に映る艦戦の影が敵艦に向かっていき、イ級が最初に撃滅させられるのでした。
そんな絶対的な存在の航空戦隊も、ボスマスに突入しての最初の戦闘では返り討ちにあってしまいます。うずくまる艦娘たちが止めを差されそうなるその時、増援部隊が到着します。駆けつけた赤城さんに抱え挙げられ、立ち直る加賀さん。個人的にはここが最高でした。
キャストでは、特に加賀さんが印象的。つんとしてクールな演技はこれぞ加賀さんというものでした。

水雷戦隊
最上・三隈は重巡運用で、軽巡、駆逐と合わせて、夜戦火力担当でした。旗艦の指揮に合わせて、片膝ついて魚雷を発射すると、プロジェクションマッピングで魚雷の雷跡と爆炎が映し出されます。敵艦を取り囲み、四方から伸びる雷跡は、敵への致命的な攻撃を視覚的に見事に表現していると思います。
キャストでは特に、夕立と満潮が印象深かったです。夕立は、ぽいぽいな活発さを、満潮はまじめさを演技の中に感じられたように思います。「ソロモンの悪夢~」や「その先にあるのは地獄よ」な台詞も似合う。というか、どの方の演技もすごくてですね、全部を見渡すには目も足りないし、全部を楽しむには頭も足りない。

提督
無良提督の、滑りのダイナミックさ、立ち振る舞いの美しさについては、いくら言葉を尽くしても足りない。ジャンプした後、髪を後ろにまとめて帽子被りなおす素振り、両手を後ろに組み颯爽と滑る姿、梯形陣で立つ艦娘と敬礼を交わしながら間をすり透ける姿、どこを切り取ってもかっこいい。リンクの端で立って演習を見ているだけでもかっこいい。
さりげに、艦娘だけで複縦陣で滑走するのに比べて、提督に続いて滑るときの方がスピードがある(少なくともそのように見える)のが好き。

無良提督は、艦娘に慕われ、艦娘を指揮する、できる提督の理想の姿を体現してくれたんだよね。言葉も説明もなしに提督像を説得力を持って現実化してくれた。演習の後、出撃する艦娘を提督が選ぶシーンがあるのですが、指名する提督と敬礼を返す艦娘たちに、自分が出撃艦を選ぶときの期待と不安を確かに重ねることができました。きっと、他の提督も同じように感じたからこそこれだけの信任を得たのだと思うのです。
もちろん純粋にかっこいいのもあるのだけど。

終演後に無良さんから、提督に受け入れられてよかった、観客からの声援が励みになった、というツイートがありました。こちらも声援をあげて最後スタンディングオベーションして本当によかったと思いました。

 深海棲艦側
艦娘側よりも深海棲艦側のほうがさまざまな姿を見せてくれたように思います。なんといっても、戦艦棲姫、ヲ級にこいこいされて集まってくるイ級がかわいすぎる。保育園はこっちにもあったのか。
提督の指揮の下、隊列組んで攻撃する艦娘に比べて、憎しみを露にし攻撃をものともせず反撃する戦艦棲姫、ヲ級の力は原始的なものに見える。それらを従える王女のオーラは圧倒的だし、一方でイ級のかわいさが愛おしくなる。
ほんまね、冒頭のシーンからして、みどり王女すげええとイキュウチャンアッアッという感情が入り乱れる脳の演算能力を超えた内容だったのですよ。

深海氷翔王女
ネットの感想にもあるようにまさにレジェンド。登場した瞬間に雰囲気変わるしとても大きく見える。威嚇する態度、被弾したときの崩れ方など、表現力というか体の動きが他と全然違う。一人陸の上で演技しているようでした。

深海氷上棲姫
澤山さん演じる棲姫は、艦娘でも深海棲艦でもない存在でした。出番は2回でした。冒頭に王女に深海棲艦の群れから追い出され悲しげに踊るソロ、ラストに月夜海のコーラスと生演奏をバックに何かの安らぎを得たようなソロ。彼女が何者なのか、どこへ行くのか、解釈が分かれるキャラクタですが、その不安定で儚げながらも気高い姿をスケーティングで見事に表現していたと思います。

艦隊行動
もういろいろあるのですが、リンク端に白く長い光が桟橋のように浮かび、その上に艦隊が一度整列してからすべり出すシーンは確かに出撃の光景を浮かべることが出来たし、リンクを複縦陣で滑る艦隊には進撃の不安をともに覚えたし、"武蔵の帰還"をバックに昼の海を単縦陣で滑走し、客席に向けて敬礼をする艦隊を提督として出迎えていました。

演出・ストーリー構成
舞台演出についてはネットに多くの感想があるように、艦娘を舞台として表現するなら、氷上にプロジェクションマッピングというのは最適だった思います。ほぼ無言劇で純粋にスケーティングで表現するのもチャレンジングでしたがよく出来ていました。シナリオ、全体構成も、よく練られていたと思います。運営はどれだけのリソースを投入できたのだろうというぐらいお金と手間のかかったステージでした。本当にありがたいことです。
演技中は言葉を入れるのは蛇足にすぎるのですが、話の経緯がわからなくなる(特に出撃艦隊)ので、シーンとシーンの間に大淀さんによる状況報告があってもよかったかもですね。

円盤化
円盤化は本当にしてほしい。私は昼に3FのS席、夜にアリーナの中央2列目、とほぼベストの座席だったのですが、昼は俯瞰で艦隊行動を楽しみ、夜はすぐ間近のスケーティングで圧倒されてました。氷上の観艦式は本当に複数の視点で楽しみたいし何度も見なおしたいです。
が、他のイベでは「撮影した映像に顔が映りこむかもだけど許してね」というお断りのアナウンスがあるのだけど今回はなかったし、みどりさんとか権利関係大変そうだし、
きっと難しいだろうなとは思う。

艦娘音頭
パンフには、"必修戦術「艦娘音頭」演習中"とある。戦術だったんだ。海防艦ズお披露目の後、ゲストスケーター以外全員が瑞雲法被を着て踊っていました。私も目の前の海防艦の子と向き合いながら座って踊っていましたw
しかし、これだけ艦娘音頭は必修演目化していながら、公式にちゃんと振り付けを説明したのは、秋刀魚祭りの時だけなんですよね。どれだけマスクデータ多いねんw