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ファーストペンギンのSONYを応援したい

日本のメーカで既存のメディア産業とネット文化との橋渡しに熱心なのはダントツでSONYだ。映像共有のeyeVioブログパーツFLO:QやTV上のガジェットを扱うアプリキャスト、それに無料IPテレビのbranco。どれも本当に斬新というわけでもなく、むしろ同じようなアプリは他社もきっと考えていただろう。そして、ビジネスモデルが不透明なため、二の足を踏んでいたことだろう。一つだけでも、よく企画を通したなぁと、感心するところだ。梅田さんの言う意味でおっちょこちょいというか楽天主義といえるのかもしれない。でも、ユーザに対してSONYが提供すべき価値は何なのか、という一点においてどのアプリも一致している。ぶれていない。
幸い、すべてのアプリについて担当者と話をしたことがある。eyeVioNCCで、FLO:QAdobe MAXで、アプリキャストデブサミで、そしてbrancoは今日行われたAMNのブロガーミーティングでだ。eyeVioではBraviaPSPなど他のデバイスと連携するネット上でのコンテンツ視聴の場が必要だ、というような言い方をしていた。FLO:Qでは、ソニーピクチャーズの協力でスパイダーマンブログパーツを提供している、今後は映像を扱うような方向にも行きたいということを言っていた。アプリキャストはテレビ側からの取り組みだ。テレビに表示させるガジェットは今は番組と関係ないけど、番組連動などもやっていきたいということを言っていた。
今日話を聞いたbrancoで同じことを強く感じた。brancoの対象ユーザはフレッツ光加入者のみだし、専用プレイヤーをダウンロードしないといけない。テレビとの差分はチャットができるぐらい。現状だけで見れば正直まずいと言わざるを得ない。でも、SONYが目指す方向として、映像の世界というか文化に触れるチャンネルを網羅して持ち、ブランドとステータスを保つ、というのがあるわけで、brancoもそこから外れてはいない。高品質なコンテンツをゆっくり見る場をPCの上で提供する。YouTubeJoostとは違うところだ(その妥当性はさておき)。
どうやら各々のアプリは戦略的に足並みを揃えているわけでなく、同時多発的に発生したもののようだ。なのに、こうやって今の(これからの)コンテンツ文化でステータスを維持するために、SONYがちゃんと網羅的に市場に製品を投入できていることは素直にすごいと思う。企業価値を高めるためにファーストペンギンの苦労を厭わないところが。
各々のアプリやデバイスが連携することを最初から目指すのは上手いやり方ではないだろうけど、でも少しは世の中も変わるかもしれない。他力本願なのもあれなのだけど、メーカの企業文化もコンテンツ産業もなかなか変わらない中でそこまで出来るのは日本ではSONYだけだろう。