「終わりのクロニクル」#2

その3(上)(中)(下)、その4(上)(下)を読んだ。川上さんの文体は、読みやすいのがいいね。冗長だけど眺めるように読んでも内容が大体分かる。その3では、美影さんの片言ですな。ロボ子のアイデンティティは片言にありと再認識しましたよ。「ペルソナ3」でも2学期までの「であります」アイギスの方が断然いいしね。話はちょっと弱い。飛場・美影の話と京の話とが並行に進むので、逆にどちらもぴんとこない。2nd Gに続いて、自己確認のためお祭りとして戦闘が設定されているのもいかがなものかと思う。あれかね、概念の衝突のお話なので、みんな聞き分けがいいので、身体的な納得感がどうしても遅れてしまう。行動は思考によるゲームの二次的な記録にすぎないのかもしれない。
その4では、4th Gの話がかなり好き。幕間に相当するクールダウンでは、多くの場合より深いレベルでの過去が明かされ主人公たちに当初とは別の行動理念を与えるきっかけとなる、というのがハリウッド的な作劇のお約束だったりする。木竜との和やかな問答とそこから見えてくる新庄の姓の意味は確かにぐっとくる。5th Gの話は、どうでもいいや。基本的に川上さんの文体には質量感がないので、機竜での戦闘もしょぼい。