なぜ、企業で研究するのか

もともと事業性などを考えなければいけない企業で自由な研究ができるはずはない。企業で研究するとき満たされているべきことは4つはあると思っている。

1) 技術に対してブランドがあること

これまで積み上げたイメージは大きい。同じものを作っても、受け容れられ易い企業とそうでない企業がある。自分の思い描くビジョンと企業のブランドが違っていれば、ブランドはむしろ利用価値を制限するように働く。

2) 違いを見つけられる人が複数いること

Think the difference - END_OF_SCANにも書いたことだけど、違いを明らかにし解決することが研究開発の根本である。新しい動き、新しいアイデアに対し、これまでとの違いが見つけられない人しかいない場所では、一人で仕事をするのと何も変わらない

3) 開発に継続性があること

国家というシステムがなぜ必要なのかというと、軍事力や通貨をストックしておき、有事に備えるためだ。同様に大きな企業がなぜ必要なのかというと、人や金をストックしておき市場の変化にあっても継続して将来のことに取り組むためだといえる。逆に、市場の変化に対しころころ組織やらシステムやら予算を変え、開発に負担を負わせるような企業は企業である価値がない。

4) engagementを満たしていること

従業員も人である。企業が従業員に何か行動を起こさせるにはやはり納得に足る説明が必要だ。従業員にコンプライアンスを果たせない企業が、社会にコンプライアンスを果たせるはずがない。