「Google EarthやGoogle Mapsは単なる地図ではない」、米GoogleのJones氏

この講演でメッセージを発していたのは、ツールと問題解決の関係、それとデザインについて言及したところだった。以下、講演時にとったメモをそのまま貼る。

ジョレン・クープラン(オランダの経済学者)がツールと問題の役割について述べている。いいツールというのは、考え方がわかるものである。

問題として解決しなければならないことが本当に重要なのか、問わないといけない。問題というのは認識されたときに現れる。たとえば、海の向こうを知らなければ海を渡らない。問題というのは解決されるのを待っている。問題が解決できないのは、ツールが認識していないから。
(中略)
あるデザイナーは、テーブルとは何かを考え、高さ、回転してはいけない、と考え、斬新なテーブルのデザインを考えた。デザインとはものが何なのか考えるところまで戻らないといけない

Michael Jones氏は、Googleの企業理念を、"To organize the world's information make it useversally accessible and useful"と言っていた。情報を可視化するってのは、ただ配置するのではなく、どのようにアクセスされるべきかデザインし、問題解決ができるツールを提供するってことなんでしょう。

たとえば、上のレポートでは言及されてないけど、中国が砂漠のど真ん中にパキスタンの紛争地帯とうりふたつの軍事演習場を作っているってのを、Google Earthで見せてくれたのは少し感動した。ときに新たに可視化された情報は、フィクション以上である。この講演の原題は、"Computer Science Fiction - The Three Wheel"だった。ComputerとScienceとFictionがどのようにinteractしうるか考えるのはとても刺激的だと思う。

上の情報可視化のプロセスは、当たり前のことを書いているようだけど、やっぱり本質だと思う。ユーザの問題解決のためにどういうデザインがいいか仮説を立てるのは面白い作業だ。ものをつくっていく上で手段が目的化しがちな中、何を守らないといけないか、熱意をどう維持するか、常に立ち返らないといけないんだろう。

講演資料は後日どこかにうぷします。とりあえず、関連URLでも貼っておく

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