アテンションエコノミーはいびつだ

今「人気ページ」の一番上に来ているエントリーについて、純粋に感動したという人と批判的に見ている人とが同じようにリンク数にカウントされている。アテンションがアテンションを集める構造は気持ち悪い。[これはひどい]というタグは、一言で言うと変だ。何が言いたいかというと、アテンションエコノミーはいびつだということ。
好きになるよりも嫌いになる方が簡単なんだよね。マイナスの印象のアテンションの方がプラスの印象のアテンションよりも起こりやすく伝染しやすい。さらに、対立する人がプラスの印象を持っているコンテンツには、マイナスの印象のアテンションが起こる。
ということは、一部の人がプラスの印象を持ち、他の多くの人がマイナスの印象を持つコンテンツもアテンションエコノミーで高い価値を持つことになる。「多くの人の意見は案外正しい」と言ったとき、何について正しいのか、実に曖昧だ。
「戦犯探し」をしているときってみんな楽しそうだ。その時のアテンションエコノミーの構造は、マスコミも、2ちゃんねるも、ブログ界も同じだったりする。魔女狩り的雰囲気はみんな同じ。マスコミを叩くネットのあちら側は、マスコミと同じように振る舞ってる。その自分を省みないDQNさは奇妙ですらある。