ブレイクダウンの予期

ソフトウェアの達人たち - END_OF_SCANにもあげたウィノグラードの著作である「コンピュータと認知を理解する―人工知能の限界と新しい設計理念」をぱっと開いたらこんな記述があった。「12章:コンピュータを使う−新しいデザインの方向」より。

我々はハイデガーの研究を通じて、人間の理解では、ブレイクダウンが本質的役割を果たすことを明らかにした。ブレイクダウンは忌避すべき否定的状況ではなく、物事が自明でなくなる状況であり、そこで何かが欠けていると認識することによって、我々が意識せずに使っている道具体系の何らかの側面が明るみにされる(我々の宣言によって生成される)

ブレイクダウンを予期しユーザが特定の「修復」を行うよう行動を規定するのが、理解を引き出すデザインである、ということらしい。うむ、やっぱりツンデレエコノミー・認知的不協和ベースインターフェースは正しいアプローチなんじゃないかなーと思うですよ。
メディアと知能系、メディアとユーザビリティの関係についてはもう少し考えてみる。