"発酵食品"の作り方

積み本の河本英夫メタモルフォーゼ―オートポイエーシスの核心」をぱらぱら見ていたら、"二重作動"という概念が出てきた。『二重作動は、質を異にする複数のものが作動の継続をつうじて連動することであり、いずれか一方に解消することも、帰着することもできないような自体である』。河本先生はゲーテが「植物変態論」で展開したメタモルフォーゼに着想を得たとしている。そういえば、ドゥルーズは「襞―ライプニッツとバロック」で「バロック」という運動の形態を「無限に増殖する襞」として捉えている、なんて話があった。先日のモバイル社会シンポジウムでも体循環と肺循環というタームが出てきた。"Web2.0"をコンピュータ科学の手法で言説を繋ける企みととらえたとき、"Web2.0=発酵食品"であるならば、襞を作る=二重作動させる=変容させる=情報を発酵させる仕組みを考えることは一つのきっかけになるように考えるのです。-