WPC-Expoでの講演

会場でid:nageっちに会いました(w

ダグラス氏@Googleの講演で面白かった部分を。

  • Googleは個別の情報以上の意味をユーザが得るための手伝いをしている
  • (Google Earth)異なるタイプのデータをOverlayして表示
  • (Google Local)77%がアメリカ以外のユーザ。67%のユーザが第1言語が非英語。翻訳が出来ればいいわけでない。市場の状況、文化、政治を考慮しなければいけない。それが国際化として重要。リンク構造も国ごとに異なった形で有機的に成長している。対応するのがとても大変。
  • (Google Print)沢山の書籍をスキャンするため高速に紙ページをスキャンする方法/装置を開発したり。
  • (Personalization)意図的にプライバシーを侵害しようとは考えてないが、情報のニーズがユニークな以上、より多くのユーザの傾向を知ることが必要。
  • (開発環境)社員は最初の1週間から何千台ものPCを使える。20%ルール:自由時間のうちの20%は自分のアイデアのために使うことが義務付けられている。企業文化によってこれを可能にしている。何千もの失敗事例もあるが、これを保つように勤めている。
  • (Future)ギガpixelの写真を紹介。拡大していくと、遺跡の一部にいる女性が見つけられる。それが精細に見えると持っているものが何かわかる。情報はこのように沢山ある(スケーラブルに存在する、ということだろう)。

AmazonのもGoogleのも、ぶっちゃけ内容はなかったんだけど、それでも両社ともユーザの利益を最大にすることをmissionにしていることを再確認した。当たり前のことだけどそれって重要なことだよね。少なくとも日本の大企業がcareしているのは直接の顧客であって末端のユーザではない。CSとかWin-Winとかこれからは禁止しろ。

(追記:11/1) 誰もしないGoogleの講演の行間読み。カッコ内は上記項目。
知能系では「知識の統合」というissueがつねにつきまとう。ほとんどの研究は知識の統合を自動化することを目指している。しかし、それにはフレーム問題がつきまとうため非常に困難となる。知識の多くは身体性など人間のimplicitな部分に依存しているものが多いからである。
Googleは、さまざまなカテゴリーの知識を階層化する、階層間をユーザが自由に行き来するインターフェースを構築することを目指している(Earth,Future)。知識の統合の半自由化である。注目すべきなのは、知識の統合のハードプロブレムを集合知で解くため、Googleが情報を如何にPageRankにかけられるようにDB化するか(Local,Personal)という問題に還元しているか、という部分である。