電車男最終回

えー、最終回だけ観てますよ。

ネットの先の有象無象の人たちは先鋭化されて描かれ、ネットやメディアが現実を侵食し、山田さんと青山さんは電車男エルメスに転化し、そうして喪われる現実の襞はカタルシスとなってターゲットであるオタクを正当化する。ネットの全肯定は、名無しのデウスエキスマキナへの報酬となる。きんもー☆すぎるのだが、劇場化したネットをここまで構造化した点はすごいもんだと思う。ファンタジーもここまでされれば文句も言えない。それにしても、告白してからのデレシーンを書き込みを交えての回想で描くところはかなりすさまじい演出ですよ。書簡体文学も真っ青。
卒業という形で終わるのは面白いです。最初に境界というか形のあるものとしてネットを描いたので、通過儀礼を描かざるを得なかったわけで。